2024.12.23
石牟礼道子さんが好きだ。なぜこんなに生き生きした、力強い言葉を残すことができるのだろう。お気に入りの一つ、瞽女 (ごぜ)さんの言葉、
「粟もろて、棒竹もろて、石もろて、雨雪もろて暮らすも一生」。
瞽女 さんは、盲目の女旅芸人。生きる手段として、小さい時から芸をしこまれ、農漁村を何人かで旅しながら門付けして生きていった人々。時には芸のお返しに粟をもらうこともある。でも棒や竹や石で追われることもある。雨雪の中で宿のないこともある。でもこれが自分の生きる道で、他の人には他の生き方があってそれぞれだ。比べることはできない。というような意味ではないだろうか?
突き抜けた楽天性、自分を否定しない強さ……、何と言ったらいいかわからないが、励まされる。